隠れ長崎名物「長崎おでん」に合う長崎の地酒 3選
2024.12.02
焼酎や日本酒に合う長崎名物といえば、何を思い浮かべますか?
私のおすすめは「長崎おでん」です。長崎おでんは、長崎で作られたかまぼこや揚げかまぼこを、あごだしスープで煮たおでんのことです。漁業がさかんな長崎らしい、海の幸たっぷりのおでんです。
あごだしを使っているので、さっぱりした味わいながらもコクがあって、たくさん食べても全く飽きが来ません。かまぼこから旨味がたっぷりとしみ出したつゆは優しい味わいがして、大根やたまごなどの他の具材をよりいっそう引き立ててくれます。
そんな美味しいおでんには、お酒が欲しくなりますよね。今回は長崎おでんに合う長崎の地酒を3つ紹介します。長崎おでんのあるお店に並んでいたら、ぜひ一緒に注文してみてください。
日本酒
純米酒つしま
まずは定番。山田錦の純米酒「つしま」です。山田錦特有の上品の味わいを活かした日本酒で、まさしく日本酒の中の日本酒という味わいです。
「つしま」は日本酒らしさを持ちながらも、やや酸味があり、味わいにキレがある、という特徴があります。このキレが長崎おでんの優しい風味を引きしめて、両方の味をより引き立たせてくれます。
長崎おでん→「つしま」→長崎おでん→「つしま」→長崎おでん、と交互に食べることで、お酒とおでんの味の良さをより深く感じることができる組み合わせです。
はねぎ搾り 純米吟醸酒
続いては、珍しい製法で作られた日本酒、「はねぎ搾り」です。今では全国で6ヶ所しか行われていない、「はねぎ搾り」という製法で作られています。
「はねぎ搾り」はお酒をしぼり出すとき、とても大きな丸太を使ったテコの原理を使ってしぼり出す昔ながらの製法のことです。手間暇のかかるはねぎ搾りでは、機械でしぼり切らないからこその深みのある味わいが出てきます。
そうして作られた「はねぎ搾り」は辛口でありながらおだやかな口当たりが特徴の日本酒です。優しい味わいの「はねぎ搾り」はさっぱりしながらもコクのある長崎おでんにピッタリです。
度数は14度と日本酒の中では低く飲みやすいので、普段日本酒を飲まない人も試してみてはいかがでしょうか?お酒が食事の邪魔せずにしっかりと調和するので、長崎おでんの魚介の味わいをより一層楽しむことができる組み合わせです。
焼酎
一洲
最後に壱岐焼酎の「一洲」を紹介します。壱岐焼酎は基本的には麦焼酎ですが、原材料の中には米麹も合わさっています。大麦の香りと米麹の甘みが交わることでできる、深みのある味わいが壱岐焼酎の特徴です。
その壱岐焼酎の中で、長崎おでんの相棒として今回おすすめするのは「一洲」です。「一洲」は、かめ(大きなツボのようなもの)で仕込み、かめで熟成させた焼酎です。伝統のある製法で作られている分、味の深みや濃厚さが他の壱岐焼酎に比べても強く感じられます。
「一洲」の強い味の深みや濃厚さが、長崎おでんのあごだしのコク深さとマッチします。「一洲」の積み上げた年月からくる深い味わいと長崎おでんの海の幸の豊かな味わい、2つの風味をを同時に楽しむことができる、贅沢な組み合わせです。
さいごに
今回紹介した長崎おでんに合うお酒。ただ一人の経験則や呑んべえの主観ではなく、県内の酒造メーカーや漁業関係者などの、長崎の飲食のプロが考案したものなのです!
長崎県のホームページに載っている「県産酒と魚のペアリングシート」では、長崎の本格焼酎や日本酒にはどんな料理が合うか知ることができます。今回は、このシートをを元に長崎おでんに合う3つのお酒を紹介しました。
長崎おでんだけではなく、ハトシやアジフライなどの他の長崎名物に合うお酒も載っています。お酒が好きな方、長崎でグルメを楽しむ予定のある方は、ぜひご一読ください。